東京タワーのTPO

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昨年12月30日に、役者たちと一緒に東京ピクニックへ行ってきました。
東京駅で朝10時に待ち合わせて、東京フリーきっぷを購入。
都営バスにて東京タワーへ。

年の暮れだというのに(だから?)、東京タワーでは展望台へのエレベータが入場制限されるほどの人の群れが。この時期に来るのは家族が東京住まいの地方の人たちとかなんでしょうか。東京から大量放出される帰省ラッシュに逆らって産卵期の鮭のごとく上ってきたばかりか、よりによって東京タワーに来てしまうっていうのはTPOで言ったらたぶんTとPがそぐわないから、Oでやむにやまれなかった人たちなのでしょうね。

そのなかでもひときわ目をひいたのは、アジア・アラブ系の人々でした。家族連れだか友人連れだかはっきりしないけれど、記念撮影コーナーでタワー写真のパネルをバックに微笑んでいる割と素朴な格好のご一行や、展望台行きエレベータではしゃぐ子どもたち。彼らもまた家族の誰かが東京で暮らしているのかもしれません。お正月は実家で過ごせとか家族と過ごせとか言うつもりはないけれど、やっぱりTPO的にはTもPもそぐわないような気がしてしまいました。

東京タワーの目玉といえばやっぱり2階のお土産物フロアと蝋人形館だと思うのですが、相当楽しかったです。蝋人形は悪ふざけにならない程度にキッチュだし、東京タワーのミニチュアのお土産物にはちゃんと「努力」って書いてあるし。金の東京タワーがついてる耳掻きとか、ニーズとウォンツの隙間で絶妙に空回りしてる商品たち。
時間も忘れてはしゃいでいたとき、誰かがふと「おのぼりさんみたい」と口走りました。東京タワーのキーホルダーをキャッキャッ言って喜んだり、マスコットキャラののっぽん君(痩せた薩摩芋みたいなピンクの生き物)と記念撮影したりしている自分たちの姿はたしかに「おのぼりさん」そのものでした。

「おのぼりさんみたい」という言葉は「ほんとは自分たちはおのぼりさんじゃない」という自信に裏打ちされているのだと思うのです。つまりTもPもOも大丈夫ズレてないということ。
でも年の暮れにカップルでもなく家族連れでもなく、東京近郊に住んでるのにわざわざ東京フリー切符買って東京タワーに行って、しょっちゅう電車から見ているのに東京タワーのミニチュア買っちゃう、

あら私たちってばTもPもOもそぐわないじゃない。


それで、思ったのは、東京タワーって誰がいつ行っても、おのぼりさんになってしまうんだろうな、ということ。誰がいつ行ってもTPOからズレた気恥ずかしさを引きずってて、みんなおのぼりさん。たとえ東京よりカッコイイオシャレな都市からやってきたジンガイでも、東京タワーではおのぼりさん。そもそも彼らの国に、都に対して「上る」「下る」って発想があるのかどうか、分からないけど。
つまり東京タワーは333m以上に、TOP OF TOKYO。そしてTOP OF THE WORLD。

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