今日は竹久夢二の『夢二日記』から、自分の好きな一節をご紹介します。
二月八日
七日に死なざりしけれどうれしともおもはず、
生になれたるかなしさよ。
(『夢二日記』明治43年)
簡単に説明させていただくと、これより何ヶ月か前の日記に、
夢二は「二月七日に死ぬ気がする」と書いていたのです。
だけど死なないまま二月八日を迎えたときに、
嬉しくもなんともなかった、という話。
「激しい今日に慣れるために/毎朝起き出す」というフレーズを、
誰かの歌で聴いたことがあるけれど。
「激しい今日」に折り合いをつけようとする人と、
ああ今日も死ななかった、と「生になれたるかなしさ」を噛む人。
どっちが切実でしょうね。
どっちが切実かなあ。どっちが幸せかなあ。