2006年8月アーカイブ


皆さまよい夏をお過ごしですか。

ふとデッカいものが見たくなって、
滝を見に出かけました。
本当は「イグアスの滝」に行きたいんだけど、
ちょっと妥協して「養老の滝」へ。

海なら実家から徒歩1分のところに海水浴場がありますが、
石神は山っ子なので、夏は断然海より山です。
数ヶ月の東京暮らしですっかり禁断症状に陥り、
「や、やまが見えない」とうめいていたところだったので、
張り切って総武線に乗り込みました。張り切りすぎて日焼け止め忘れました。

JR千葉駅から外房線で15分ほどで五井駅へ。
五井駅から「小湊鉄道」という3両編成の電車で「養老渓谷駅」へ。
青々と広がる田んぼを横目に無人駅に到着。そこからさらに路線バスで約5キロ。
免許ないので公共機関&徒歩のみです。
バスは1時間に1本ないペースだったので、結構苦労して辿りつきました。

yoronotaki03.jpg

千葉の方が読んでいらしたら、失礼かもしれませんが、
「首都圏」とは言っても、東京から2時間(鈍行で)離れただけで
あんなにのどかな風景になっちゃうんですね。
つまり家と家の間隔が広くて、電信柱が木だったりするってことですが。
千葉県の面積が大きいっていうのもあると思いますが、
(柏とか新浦安とか、かなり都会だものね)
かなり様子が違います。
中国とか勢いよく発展してる国で、上海みたいな都市は高層ビルの立ち並ぶ大都会だけど、
ちょっと郊外に出れば農村部が広がる、というような現象がありますが、
日本も変わんないじゃん、と思ってしまいました。
コンビニとか、ないし。日焼け止め買えないし。

yoronotaki04.jpg

お酒は流れてないよーっておやじギャグ。

人間ってちっぽけな存在だな。
と反省するにはややtinyな滝でしたが、
マイナスイオンたっぷりで爽快!
と深呼吸するにはちょっと蒸し暑すぎましたが、
それでも滝は川の一部にある「川床の段差」に過ぎないのですから、
これだけデカイってことは、川ってのはかなりデカイな。
ってことは山って相当デカイな。
でも山って、地球のほんの表面の皮膚のキメみたいなもんなんだよね。
てことは地球は相当デッカいな。
そういえば最近、地震の影響で地球が横に平べったくなったらしいな。
と想像がめぐり、頭のなかがGoogle Earthになるには、
充分な大きさでした。
養老の滝も、地中を通して、
どこかでイグアスの滝とつながってるんだよね。
そう思えばまるでイグアスの滝を訪れたような錯覚さえ。
アミーゴ。

でも、Google Earthじゃこの滝の水の冷たさは分からない。
この冷たい水がどこから流れているのかは分からない。
その水が湧き出す地層の重なりには触れられない。

以前、日本最南端の島の、最南端の崖から海を眺めて、
その海のむこうに広がっているどこかの国のことや、
人を喰う鮫がたくさん住むという崖下の海の深さのこと、
想像してみたけれど、デッカくなればなるほど感覚がつかめなかった。
強風が吹き上げる水飛沫の冷たさは分かるのに。
崖ぎりぎりに横たわってみたり、
頭だけ海に突き出した写真を撮ってみたり。
(ひとり旅だったから自分撮り
でも全然分からない。
自分の指先が、最南端の島から南へずっと伸びていって、
南極の氷に触れたらいいのに。

エコとか、マイナスイオンとかじゃなくて、
地球のでこぼこを感じることなんだと思いました。
で、それは文字通り、自分が生きている場所がどこなのか、
この世界のでこぼこを指先で感じることなんだろうな、と。
行って見ることとは少し違うと思う。想像できるかどうか。
遠くで咲いている花の匂いが想像できないのなら、
自分ん家の前で咲いている花の匂いが分かるはずがない。
そう思う私は少し考えが偏っているでしょうか。

無理やり、このブログにつなげるならば、
遠くのどこかで咲いている花の匂いを想像してみるのが、
そのために鼻をひくひくさせてみるのが、
お芝居なのかもしれません。
ってすみません。


帰宅してからGoogle Earthで探してみましたが、
養老の滝、小さすぎてみつかりませんでした。
やっぱりイグアスの滝を見に行こうと思いました。

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アトリエ公演『蜜の味』から1週間が経ちました。
暑いなか最後までご覧いただき、どうもありがとうございました。

また突然のトラブルでご迷惑をおかけした皆さま、
貴重なお時間をぺピンのためにreservedしていただいたにもかかわらず、
そのお気持ちに応えることができず、本当に申し訳ありませんでした。
この場を借りて深くお詫び申し上げます。

と同時に、ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、
改めてぺピンポートへ足を運んでくださった皆さま、
心よりお礼を申し上げます。
本当に本当に本当に、ありがとうございました!

最後に付け加えになりますが、
終了後、オリジナルサウンドトラックCDをご購入いただいた皆さま、
「キーンと冷えてシュワッとくるコーラ」が売っているのに
「ぬるくてシュワッとこないコーラ」を買ってくださった方、
お礼を申し上げます。何故あえてぬるいコーラを?
ありがとうございました。

ご来場いただいた方には繰り返しになりますが、
劇場用パンフレットに載せたご挨拶を、
以下にご紹介しておきます。
---
「お前、まだ天国に行ってないのか。」


つい先日、タクシーの運転手さんから、こんな話を聞きました。
50代も半ばを過ぎた様子の運転手さんが、田舎はどこなのか、
懐かしいような訛りで話してくれた、中学生の頃の話。


今日は暑いですね。もう子供は夏休みだから海とかプールとか、混んでて大変でしょうね。
僕が中学生の頃ですけどね、3月にプールで泳いだことがありますよ。
3月って言っても暖かい日でね、ちょうど期末試験が終わって嬉しくて、友達とみんなで学校の
裏のプールで遊んでたんです。プールって言っても、農業用水を溜めた池みたいなとこでね。
そこから田んぼに水を引いてるんです。今は農薬がいっぱい入ってるから泳げないですけど、
そのときは水もきれいだったから、間違って飲んじゃってもお腹壊すようなことはなかったですよ。

それでみんなで服脱いで飛び込んで。わーわー騒いでたら、先生が来てね。
「やばい、叱られる!」って思ったら、僕たちの服を持って行っちゃったんですよ。
職員室に。「服が欲しかったら職員室に来い!」って言ってね。みんなでガタガタ震えながら
裸で職員室まで歩いて行ったら、先生が石炭ストーブをカンカンに焚いてくれて、その周りに
正座させられてね。
ものすごい叱られて。「こんな真冬に泳いだりして、死んだらどうするつもりなんだ!」って
怒鳴られて、友達もみんな下向いちゃってるんです。
で、先生が僕に「死んだらどうするつもりなんだ!言ってみろ!」って怒るから、
みんなも何も言わずに黙ってるし、何か言わなきゃと思って、とっさに
「死んだら、天国に行きます」って言っちゃったのよ。
そしたら職員室中の先生が大爆笑しちゃってね。でも、叱ってた先生はものすごく怒って、
「馬鹿野郎!」って、げんこつでガーンって殴られましたよ。それから一週間は痛かったな、
大きなこぶができて。それ以来、学校で先生に会うたびに「お前まだ天国に行かないのか」
って言われてました。
今でも田舎に帰って、そのへんで飲んでるとね、先生に会うんですよ。
もう80歳すぎですけど、元気でね。僕を見ると、いまだに「お前、まだ天国に行ってないのか」
って言うんです。
だから僕もね、「先生もまだですか」って、言い返すんですよ。


『蜜の味』は「まだ天国に行ってない」人たちのお話かな、と思います。
まだ天国に行かずに、のんべんだらりと暮らしている人たち。さえない毎日に焦って、
少しでも前に進もうとして、お釈迦様の手の上で無駄にステップ踏んでる人たち。
お釈迦様の手の上からジャンプアウトする勇気はなくて、「空も飛べるはず」なんて
夢みたいなこと言いながら、地上30センチでぴょんぴょん飛んでる人たち。
そういう人たちは、私も含め、いっぱいいると思います。
そのうちぴょんぴょん垂直飛びしてるのが楽しくなってきちゃったりして。
甘くてしょうがねえ。

甘くてしょうがねえ、と思ったからかどうか、分かりませんが、
お釈迦様の手の上からジャンプアウトしようとした人たちも、いました。
きっと空を飛びたかったんだと思う。その勇気があったんだと思う。勝手だけど、そう思っています。
その人たちに、捧げたい。誰かに捧げたことなんかないし、相当恥ずかしいけどさ。
そして捧げたとしてもきっと、あんまり役には立たないかもしれないけどさ。

甘くてしょうがねえけど、もしかしたらほんとに、空も飛べるかもよ。だから、まだ天国に行くのは早い。
私も甘くてしょうがねえけど、もうちょっと、ぴょんぴょんしてみるよ。まだ天国には行かないよ。
えーと、だから、空を飛んでみせるよ。


石神夏希
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今回はアトリエでの公演、ということで、
チケットの一般販売もしない控えめな公演でしたが、
一部メディアにレビューなどが掲載される模様です。
たいへん勇気づけられます。
もしみかけた場合は、ぜひご一読ください。


ご感想・ご意見など、ぜひお寄せください。
info@pepin.jp
客席のすみに、仁王立ちで腕組みしながら舞台を睨んでる女がいて、
怖くて集中できませんでした、というコメントをいただいております。
本当にすみません。

本日はご挨拶まで。

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