今日の帰り道、下り電車の中で茶番劇を見た。
詳しい説明は、煩雑なので省くけれども、
たぶん二十歳くらいの、女の子と、男の子が、
完全に女の子が仕組んだであろう諍いのあとに、
(そして彼女の意図は、おそらく男の子にも了解されていた)
お互いが、それが茶番であることを分かりながら、
都合の悪いアクシデントには目をつぶり、
それはいわば、馬脚をあらわす的失敗だったんだけど、
それでも、それぞれの役割を演じきって、ハッピーエンドにこぎつけていた。
途中で、一緒に居た友達の男の子を、
2人の世界から締め出した(電車から降ろした)んだけど、
それは完全に、残り2人が暗黙のうちに示し合わせて差し向けたようなもんだった。
たぶん本人は「じゃあ、俺帰るわ」と言うしかなかっただろう。
電車を降りたあと、2人は付き合うことになったみたいだった。
本人たちにとってはロマンチックな思い出になるかもしれない小一時間。
たぶん自分たちでも、滑稽だって分かってるんだろう。
だけど止められない。嘘だって分かってるけど演じてる。
お互いが了解して、だまされてる。
分かっててわざと罠にかかりにいくような、そういう共犯関係。
なんかさ、そういうのって、こそばゆいけど、めくるめくよね。眩暈みたいだよね。
でも、他人から見ると、やっぱり茶番でしかないね。
だから、いとおしいのかね。
ちなみに、乗降口そばの2人席に、その女の子と私が座っていたので、
(男の子たちは、私たちの前に立っていた)
完全に私は、嵐のど真ん中に巻き込まれた体で、
「困って寝たふりしてるんだけど、耳をそばだてちゃう赤の他人」の役を演じきりました。
もちろん、男の子と女の子は、それも分かってたよ。
私も共犯だったのでした。
湘南新宿ラインのカップル
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