バレンタインの手紙/レター教室

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レター教室、と銘打っておきながら、あんまり関係ないかも。

下ちゃんのエントリーに影響されて、それから今日はバレンタインデーだから、
小学生のとき、初めて男の子に告白したときのことを思い出した。

人生初めての告白は、バレンタインデーだった。
手紙で愛の告白をした、(今のところ)人生唯一の体験でもある。
相手は、家が同じ方向で、いつも男女混合7人くらいで
一緒に帰っていたグループの中の男の子。
背が高くてスポーツのできる、かっこいい子だった。

チョコレートを持って、彼の家まで行った。
口から心臓が飛び出そうっていうのは、ああいう状態のことを言うんだと思う。
なんかもうほとんど、具合が悪かった。
チョコに添えたメッセージカード、渡すのをやめようかって何度も思った。

なんでか覚えてないけど、もう日も落ちてだいぶ暗くなった時間帯で、
玄関ホールのやけに黄色い門灯だけ浮き上がって見えた。
超緊張しながら鳴らしたインターホンに、出てきてくれたお母さんは
「今、(彼は)夕飯食べてるの」って言った。

あまりに緊張していて、彼の顔を見れそうになかったので、
お母さんにチョコレートとカードを託してそのまま帰った。

カードには、『わたしは、あなたが「好き」です』と書いた。
なんで「好き」と、かぎ括弧をつけたのかは、全然思い出せない。
でも、かぎ括弧をつけたことだけは鮮明に覚えている。

なぜなら、ホワイトデーに、彼からもらったカードにも
『ぼくも「好き」です』と書かれていたから。

たぶん私も彼も、なんでかぎ括弧つけるのか、よく分かってなかったと思う。
ただ、単に友達として「好き」っていう感情とは違うんだってことを言いたくて、
でも彼氏とか彼女とか"付き合う"とか、まだよくわかんなかったから、
他に言葉もみつからなくて、括弧をつける以外なかったんだと思う。

だから、そうやって両想いになっても、
別にデートもしなかったし、「付き合う」とかってこともなかった。
今までと同じように、他の皆とグループで帰っていた。
ただ、彼の家のそばで、彼がみんなと別れて道を曲がるとき
(私の家は、グループの中で一番遠かったので、みんなを見送る形だった)
私と彼は、一番最後に、こっそり目を合わせることだけが、秘密のサインだった。

誰にも気づかれないように、何にも言わないんだけど、
彼は、他のみんなに、バイバーイって言ってから、最後に私を見る。
私も彼の目を見て手を振る。
なんか、「一番最後」っていうのが、特別だったの。
ただそれだけだったけど、やたら幸せだった。
いま思えばあれば、官能の芽生えだったような気さえする。

そういうのが、「好き」です、っていうことだったのかなあ。


大人になってから、同窓会で彼とその話をしたとき、
「チョコ持ってきてくれたとき、俺、カレー食べてる途中だったんだけど、
 ドキドキしすぎて食べられなくなって、トイレで吐いちゃったんだよ~」
と言っていた。
たしかに、小学生男子だったら、吐くかも。
私も、口から心臓出そうだったし。


またあんな風に、吐くほど恋するラブレターを書いてみたいです。

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『レター教室』は、土曜の夜と、日曜の昼にご覧いただけます。
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