暦の上に春は立ちながら

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駅前、ハイエースの選挙カー。街頭演説の周りには多くの野次馬が溢れて人ごみ、何やら騒々しく何かを喧伝している。くもり空でグレー、ちょいちょい寒い。大きな国道に歩道橋はかかっていて、周囲にはタワー型の高層ビルが立ち並んでいた。おそらく、ほぼ品川駅・高輪口で決まりだろう。

騒がしい人ごみには、先日の閉館騒ぎがあったホテルのニュアンスも入っていたんだと思う、ヒトが団結の下に何かを動かしてやろうという旧弊な革命思想の風がピュッと吹く。

歩道橋した、だれかの背中のどアップ。紺色の長い毛織物・ロングコート。がっつりうなじは刈り上げて、肌は褐色、鼻の先っちょくらいまでコパトーンの匂いがする。寄りによって、やっとここちらを振り向いた。黒人だった彼は、笑顔から白い歯をこぼし僕に何かを訴えかけた。自分より背は高く、目が合うが見下ろすような表情ではない。言葉にはなりきらないテレパスのような眼力。十年来の友達のようにわかりあえた気がした。

ほぼ、オバマだった。

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