2010年1月アーカイブ


3年半ぶりになるペピン結構設計の公演『トンカツであーる』も、
初日開幕まで残すところ一週間ほどとなりました。

キャストスタッフ一同、追い込みという段階でしょうか。
そうあっても、ペピンらしいペースで楽しみながら
皆さんにお届けできればと思います。

先日、そんな稽古場の様子を取材していただくため、
新聞記者さんご来訪頂きました。「絵本の演劇化」といっても
一口に内容が伝わるかどうかいささか不安でしたがそこはプロフェッショナル。
稽古場見学をふまえ密度の濃い取材の上で、こんな記事にしていただきました。

「キャベツとブタ 奇妙な友情」
http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000151001270003

朝日新聞朝刊・横浜版・第二神奈川欄1/27

そして、全4回というあっという間の公演ですが、初回・2回目の公演終了後には
ポストパフォーマンストークとして、すてきなゲストをお招きします。
まさに、みにきてチョーダイ。

2月4日(木) 19:30開演回
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熊倉敬聡/慶應義塾大学教授
マラルメの〈経済学〉研究後、現代芸術の研究・実践。
3年前より新たな学び/社交力の場「三田の家」を運営。
現在、瞑想の現代的可能性を探究中。
著書に『美学特殊C』、『脱芸術/脱資本主義』など。

2月5日(金) 19:30開演回
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中野成樹/演出家・中野成樹+フランケンズ主宰
1973年東京生まれ。堅苦しいイメージのあった既存の海外戯曲を、
『誤意訳』という手法を用い、原作のストーリーを守りつつも自由に脚色し、
現代にわかりやすく上演する。近年では電車の車両内でのパフフォーマンスや
動物園との共同制作など、演劇の新たな可能性を切り開く。
2009年4月より有明教育芸術短期大学の専任講師。
中野成樹+フランケンズ http://www.frankens.net/

なお、チラシ上にて予定していた2月6日(土)の回につきましては諸般の事情につき、
2月4日(木)に変更となりました。訂正してお詫び申し上げます。

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前の記事で中澤くんが書いていたとおり、
今回は、長新太さんの絵本を原作にしたお芝居なので、
非常に、プレッシャーを感じてもいるのです。

正直、長さん絵本は、それ自体で完成されていて、
それを舞台の上で再現しようなんて、到底無理な話。
長さんの絵は、それだけですばらしい。
それについて、言葉でとやかく語る必要は無いのです。

それでも演劇にしたいのは何故かって言ったら、
長さんの絵本を読んだときの感動を、誰かと共有したいから、だと思います。

絵本ってやっぱり、読み聞かせするものなんだと思うんです。
お母さんが読んで聞かせて、それを子どもが聞く。
子どもは、思ったことや気づいたこと、疑問なんかを口にして、
お母さんと一緒におしゃべりしながら、読んでいく。
そんなコミュニケーションツール。

長さんの絵本はまさに、そんな「読み聞かせ」に絶好の絵本なのです。

だけど大人になって、ひとりで黙って絵本を読んでいても
読みながら感じたことを共有する人がいない。
(少なくとも私は、長さんの絵本を読んで、ひとり真夜中に悶えている)
絵本は文字がすごく少ないから、下手するとあっという間に読み終わっちゃって
何にも感想が残らなかったりする。

大人がひとりで読むものじゃないんだと思うんです。
読んでもいいけど、そういう風には、作られていない。
それでも、大人が読むべき絵本がある。
大人になってもう一度出会うべき、あるいは大人だからこそわかる絵本がある。

長さんの絵本は、大人が読むべき絵本でもあると思うのです。
だって最高に面白いんだもの!

今回やりたいと思っていることは、
子どもが一生懸命考えたり感じたりしながら読むように、
大人として、真剣に絵本を読むことです。そして、それを誰かと共有すること。
長さんの絵本には、誰かと語りたくなる余白があるんです。
おしゃべりしながら読むことで、どんどん展開して、どんどん面白くなっていく。
ひとりで黙って読んでいるなんて、もったいないよ。

私は子どもの頃の自分の想像力に負けたくないし、
実際に、負けないと思っています。
子どもが読んでも、もちろん楽しいだろうけど、
今私が味わっているこの面白さ、子どもには絶対、わかるまい。

大人だから、子どもみたいに"純粋"なこと(皮肉ですが)ばかり思うわけじゃないし
絵本の世界をありのままに受け容れられないかもしれない。
それでも、そういう"不純な"、"余計な"想像力を含めて、
大人の想像力を肯定したい。

だから今回の舞台は、
「長さんの絵本をお芝居にした」というよりは
「長さんの絵本が大好きな大人が、お芝居を作った」という方が正しいかもしれません。
それでもこれは、私たちにとって、長さんの絵本の世界なのです。
大人といっても、私たちはまだまだ未熟な大人だし、大人にも段階があるだろうから
もしかしたら「長さんの絵本が大好きなアラサー」って言った方がいいかもしれないけど・・・


もしよかったら、お芝居を観る前に、
是非、原作を読んでみていただけると、嬉しいです。
(会場でも、長さんの絵本が買えます!)
そうしたら、絵本を開いておしゃべりするみたいに、
私たちとお客さんの間で、色んな想像が展開して、きっと楽しいと思うのです。

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吉祥寺の絵本屋さん「トムズボックス」のメールマガジンと
ホームページで、今回の公演をとりあげていただきました。
http://www.tomsbox.co.jp/

今回の公演は、長新太さんの絵本を原作にしていて、
その関係で、トムズボックスの土井さんには、
いろいろとご相談にのっていただいたのです。
そして、メールマガジンとホームページでも取り上げて下さった次第。

土井さん、嘘がなくていいなあ。
応援するっていうのは、きっとこういうことなんだろう。
ほんとうに、ありがたいです。

長新太さんを心から愛している土井さんにとって、
僕たちが長新太さんの絵本をお芝居にするということは、相当に不安だと思う。
だって、土井さんから見たら、僕らは得体の知れない人たちだから。
ほんと、何するか分からないじゃないですか。笑
でも、そんな状況のなかで、胸を貸してくれてる。応援してくれている。

応援するって、同じ立場で物事を考えるってことじゃないんだ。
人はみな違うのだから、同じ気持ちになんかなれない。
その違い、その距離を、ちゃんと分かるって、大切なこと。

僕たちは、作品をつくることで返すしかない。
土井さんの心に触れる作品を作りたい。
好かれるかどうかは分からない。好かれるためにつくるわけじゃない。
僕たちは、自分を信じて作るしかない。
でも伝わるかもしれない。あと2週間。気が引き締まる。

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いま、ぺピンは2月の新作公演に向けて稽古&ミーティングを
重ねています。そう、この2月にぺピン結構設計として3年半ぶりの
公演が催されます。

今日はスタッフさんが観覧しての通し稽古を行いました。


このブログでの告知が遅くなってしまいましたが、公演のページが
オープンしています。

こちらが、新作「トンカツであーる」の公演詳細ページです。

1年でもっとも寒い2月ですが、こころあたたまるお芝居をお届けしたい
と思います!ぜひ横浜まで足を運んでいただければと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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いま、こうしてパソコンに向かっていますが、一日の中で
パソコンと向き合う時間がとても長いです。

仕事でも、とにかくパソコンの画面に向かって、キーボードを
せわしなく叩いて文字に起こして報告書や企画書や提案書を
書いているわけですが、ここでこうして文字を起こしているから、
世の中に何かが生まれていくのだなぁ、と思います。

ここに文字を起こさなかったら、タイの農民が日本に来たり、
私がタイに行ったり、灼熱の太陽に照らされてバテバテになったり、
田植えをしたり稲刈りしたり、日本に帰ってきたらペピンのみんなと
ファミレスで長い時間議論したり、お芝居をつくるみんなと作業したり、
稽古場で笑ったり、どう演じていいかわからなくなったり、本番で緊張
したり、本番の回数が短すぎて切なくなったり・・・・・・。
とにかくそういう色んなことが起きません。

何かが起きるとき、もしくは何かを起こすとき、当たり前のことかも
しれませんが、地味ぃな作業が少しずつ堆積していって、
ようやく「事を成す」というか。

パソコンの画面の向こうに、寂しがりやの私が会いたいなぁと
思っている人の姿や顔が見えているとき頑張れる気がします。

パソコンに向き合いながら、東京の狭いオフィスの中に居ても、
世の中これから色んなことが起きるだろうと妄想できます。
楽しいことも悲しいことも全部この世界で起きる。

しょっちゅう自分が生きている意味を知りたくなって、愕然として、
「あぁ、頑張れねぇよ、もう」と諦めたくもなりますが、これから
色々なことが起きていくであろう世界を目の前に、こりゃ結局、
「楽しむかどうか」ってことなのだろうな、と、いつになくポジティブな
正月です。

このパソコンの画面の向こう側の皆様へ。
明けましておめでとうございます。
そして、今年もよろしくお願いします。

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ペピンブログ、大変ご無沙汰しております。
今年の再設計ペピンは、(例年より)たくさん公演をやる予定です。
2010年も、どうぞよろしくお願いいたします!

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正月の鶴岡八幡宮。
階段の下には、実は人が溢れかえっているのですが、カットしました。
ロープが張ってあって、お参りする人たちを制限しているのです。
左側に見えるのは有名な大銀杏で、もはや化石みたいになってる巨木です。

正月はやることが積もり積もってしまって(自業自得)
ずっとパソコンの前にいたんですが、なんとかお参りだけ済ませました。
青空が、氷みたいな
冬の色でした。

特に冬の、寒い晴れた日には、ザ・フォーク・クルセダーズの
『悲しくてやりきれない』な気持ちになります。
(昨年の話ですが、加藤和彦さんのご冥福を心よりお祈りします)


悲しくて 悲しくて とてもやりきれない
このやるせない もやもやを 誰かに告げようか

( 『悲しくてやりきれない』 >>Youtube


正月早々、湿っぽい話のようで申し訳ないのですが、
私はこの歌は、パズルの最後のピースみたいだと感じます。
(何のパズルだか分かりませんが)
みんな、こういう悲しみの先のことばかり歌ったり喋ったりしていて、
その根っこにある、このもやもやした意味不明の悲しみのことを
本当に語ってくれる人が、少ない気がするのです。

もっと別のことを歌った歌、たとえばラブソングでも、そんな「もやもや」を感じさせることはあります。
でも、何かを通じて「もやもや」を感じることはあっても、「もやもや」を直接指さすことは
「もやもや」そのものを語る機会は、意外と少ないんじゃないかと思います。

私は、生きていたら悲しいことばかりじゃないと思うし、
楽しいことや幸せなことが、悲しいことの何十倍もあった方がいいと思う。
だけど、この「もやもや」はいつも、楽しいことや幸せなことの根底に流れていて
ある晴れた冬の日とかに、世界が広すぎることとか、本当は終わりがないこととかを、
私たちに思い出させるんじゃないかと、思います。

それのせいで、死にたくなっちゃう人もいるのかもしれないけど、
やりきれないって言いながらも前に進むためには、「もやもや」をちゃんと指さして、
「ほら、もやもやだよ」「もやもやだよね」って、誰かと共有したいんです。

雲をつかむような、ってよく言いますが、
つかめない雲をつかみに行くような、そんな勇気と、元気が要るのです。


私の文章も、霞がかってますね。すみません。
早春はそんな季節ですよね。
「もやもや」を指させる人になれたらいいなと思っています。
今年も、そんなブログを書いて、そんなお芝居を作りたいです。
あけましておめでとうございます。

。。 01/09
cdr 01/12
石神 夏希 01/18
石神 夏希 01/18
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